『B:The Beginning』シリーズ1の感想
概要
異能力バトルとサスペンス要素が交じった作品。
サスペンスだが、非現実的な能力を持つ人間ならざるもの達の物語でもあるので、非現実要素は多い。
今までの様々な人気サスペンス、異能力バトルの良いところが交じったような作品。
アクションシーン、背景などの映像は美しく、さすがNetFlix作品だと思う。
(毎週放送しないといけないアニメだとどうしても、絵の背景などに手抜きがある)
感想
娯楽として存分に楽しめる。
2つ、この作品得られたことについて。
①シリアス場面のあとにちょっとしたユーモアのあるギャグや言葉を差し込む演出
ブラックでシリアスなシーンと、激しいアクションシーンが多い。
だから、見ていて疲れるシーンも多い。だが、シリアスシーンが続くと、良いタイミングでふっと笑えるシーンが差し込まれる。
これがあるかどうかは、シリアスなシーンがある作品では非常に重要。
特にこの作品は、非現実的な要素が重なるので、観客はその部分で冷めやすくなったり作品に入れなくなる。
だが、「この作品楽しい!笑える!」という要素が入ると、一貫性や非現実の要素が気になりにくくなるし、何よりやはり見ていて楽しい。
こういった演出をほとんどの回で、行われているのは素晴らしいと思った。
②テーマの一貫性について
シリーズ1では、「人は役者なのか」という事を意識させられる作品だった。久しぶりに社会学のドラマツルギーという概念を思い出した。
また、役者が紡ぐ小さな物語は他人の物語に混じり合い(他人に消えないコードを残し)、受け継がれ、やがて大きな流れに組み込まれる、という事を意識させられた。
誰もが一度は「人生には運命や役割があるのか」「もし、運命や役割が決まっているなら、、、頑張る必要あるのか」のような疑問を持つことがあるが、このシリーズではそんな疑問をも私たちに問いかける。
だが、上のことは個人的な経験や知識に当てはめて感じただけで、実際は明確なテーマがあったわけではないと感じた。
だから、この作品を見て得られるものは?と聞かれると、あまり明確に答えられない。
テーマに一貫性があり、主張が強い方が、個人的には心に残る作品が多いので、この作品は、1年もすれば「面白かった」や「こういった物語」ということ以外には多くの事を記憶してないだろう。
もう一度見たいと思うかどうか?
そこまでもう一度見ようとは思わない笑
個人的には、シリアス要素が多いが、途中からエンタメとして見た作品なので、二度見なくていいかな、と思ってしまう。
(もしかしたら、自分が気づいていないだけで、非常に深いテーマがあるかもしれない。)
最後に
結局、映像作品の良し悪し・もう一度見たいかどうかの判断は、個人の嗜好性によるなと改めて思った。
映画や本への感性の違いが人に迷惑をかけるものでもない。その人がどういう事に面白みを覚えるかの判断になるくらいだ。
そういう意味で、みんな違って、みんな良い。