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ゴイケンの雑記帳

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』最新話(8話)までの感想

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概要

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、2018年1月からスタートし、現在(3/5)、NetFlixを中心に1~8話まで配信されている。

主人公のヴァイオレット・エヴァーガーデンが、愛を知るための物語。

愛とは何か。

この疑問について、考え直したい、新しい視点を得たいという方にオススメのアニメ。

また、この物語のいう愛は、恋愛・情愛という限定的な愛ではなく、隣人愛などより広範な意味での愛を指している。

 

 

感想

 

愛とは何か。

これを明確に答えられる人はいない。また、その定義があるわけでもない。

この愛という価値観は自分の経験を通じて変化する。

そして愛が何かということを全く知らない人は、成長すればするほどいなくなる。

 

だが、ヴァイオレットは愛について本当に全く知らない。

だからこそ、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を見ることで、愛について全く知らなかった時から、それをどのように知っていくか、またどう感じてきたか、どう見え方が変わってきたかを回顧できる(=ヴァイオレットに自分を重ねることができる)。

 

話は変わるが、この問いは、いつの時代でも、どの民族でも問い続けられ、そして、大切にされる価値観だ。それだけ強固に支持されてきた価値観なのだと思う。

 

過去に人生を経験した多くの先人たちの言葉からみて、個々人の人生に置いて、この愛に囲まれていると感じられるかどうかは、人間の幸福感に最も関わる価値観の一つといえるだろう。

逆に言えば、この愛を遠ざけた・伝えない生き方を続けることを選択することは、不幸を呼びやすいということだ。

だから、時に人と距離を置きたくなったり、世の中を否定的に見たりするけれども、繋がりを大切にし、人に愛を与えられる・伝えること、与えられた愛に感謝することを志向することは、自分も周りも幸せにする可能性が高い。

 

だけど実際に分かっていても、愛に満たされる人生を過ごすのは簡単なことではない。

なぜなら、時に愛が欲しいばかりで与えることを忘れたり、愛を受け取ることが怖かったり、愛を伝えて拒絶されるような反応をされるのが怖いからだ。

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、この愛にまつわる人間の様々な葛藤、感情の起伏について、ヴァイオレットとその周囲の人びとの内面の物語から、上手く描き出していると思う。

 

この作品を再度見返したいときはいつ?

 

冒頭で述べた「愛とは何か」という疑問について考え直す時、

また、

精神的に余裕がなくなり、周囲に対して否定的な目で見てしまっているな〜、と感じる時などにも、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を見ると良いと感じる。

なぜなら、今置かれている環境、周囲・自分に対して否定的な時は、愛を欲しがってる時が多く、与えること・伝えることを忘れている。

これは、幸福感とは逆のスパイラルに入っていると思う。

この悪いスパイラルの状況下では、短期的な幸せ(誹謗中傷の短期的な快楽など)は得られても、長期的な幸せのようなものを得られることは少ないように思う。実際、物事もなぜかうまく運ばなくなることも多い。

そんな時立ち止まって、ヴァイオレットの物語を通して、良いサイクルに戻そうというきっかけを得る。

そんな素敵な価値を与えてくれる作品だと思った。